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AKB商法とは何だったのか
さやわか
2013年6月3日発売

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あなたは「AKB商法」という言葉をご存じだろうか。

これは当代の人気アイドルであるAKB48を主に揶揄する際に使われる、つまりAKBを批判する言葉だ。ここでいう「商法」というのは、つまり「商売のやり方」のことである。しかし「○○商法」と複合名詞になると、多くの場合は否定的な意味合いを含む。

したがってつまり、「AKB商法」という言葉は、AKBの商道徳に問題があると指摘しつつ、AKBの人気が虚栄であり、まがいものであるということまで示唆しようとしている。

では、この言葉が指しているのは具体的にどんな「商法」だというのだろうか。そしてAKBというのは今、誰から、そしてなぜ、そんな汚名を与えられる対象になっているのか。

批判の言葉を発端に、アイドル、日本のポピュラー音楽、さらには文化や経済までも視野に入れて語り出す、日本の"今"。


Chapter

音楽チャートを地図にして

まずは2012年の日本のポピュラー音楽売り上げチャート、この情報をつぶさに確認しよう。そしてこのチャートを地図のようにして指でなぞりながら、「AKB商法」をめぐって本書が向かう先を確認しよう。

AKB商法とは何か

「AKB商法」は批判されているが、彼らのビジネスについて私たちはどれだけ知っているだろうか。具体的なAKBの戦略を時系列で確認しながら、彼女たちが人気を獲得する現在までの歴史を辿っていこう。

AKBまでのアイドル

過去の音楽チャートを地図としながら、私たちが求めてきたポピュラー音楽たちを確認しよう。そこでは懐かしい名前を何度も目にすることになるだろう。そして歴史がAKB誕生へと至るとき、彼女たちの生まれた理由が判明するはずだ。

AKB以後のアイドル

AKBが誕生したことで、日本のポピュラー音楽に何が起こったのか。そして「AKB商法」が成功した結果、その後に誕生するアイドルたちはどのような道を歩んでいるのか。これらを確認しながら進んだ先で、私たちはいま一度2012年の音楽チャートへと立ち戻ろう。

AKB商法とは何だったのか

すでに現在に至るまでの状況は整理された。南沙織から私立恵比寿中学までのアイドルたちと、日本のポピュラー音楽が歩んだ道筋は「AKB商法」への批判を招く結果となっている。だがAKBが批判されない世界の可能性も示唆されている。ここから先は私たちが歩んでいく未来について考えよう。


Book

AKB商法とは何だったのか

タイトル:AKB商法とは何だったのか
著者:さやわか
出版社:大洋図書
発売日:2013年6月3日
ISBN:978-4813022190
判型/頁:B6判/256頁
価格:1,050円

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AKB商法とは何だったのか

Author

さやわか
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1974年北海道生まれ。幼少時より沢田研二とピンク・レディーを踊りつつ育つ。アイドルという存在をはっきり意識したのは小学生の時にアニメ『ハイスクール!奇面組』の主題歌を歌うおニャン子クラブを知った時で、当時の推しは岩井由紀子。大学卒業後は個人ニュースサイト「ムーノーローカル」を運営。援助交際の相場、学校で割られた窓ガラスの枚数、食品異物混入などのテーマを扱い、当時は珍しい100万PVを記録する。その後文筆業に入り、『クイック・ジャパン』、『ユリイカ』などで執筆。Perfume、ももいろクローバーなどの詳細な記事をいち早くメディア上で執筆して話題になる。関心領域は物語的なもの全般で、小説、漫画、アニメ、音楽、映画、ネットなどのカルチャーを評論する。現在『朝日新聞』などで連載中。著書に『僕たちのゲーム史』、共著に『西島大介のひらめき☆マンガ学校』がある。ツイッターは@someru

さやわか
著書一覧

僕たちのゲーム史

僕たちのゲーム史

西島大介のひらめき☆マンガ学校 マンガを描くのではない。そこにある何かを、そっとマンガと呼んであげればいい。

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西島大介のひらめき☆マンガ学校 マンガ家にはなれない。かけがえのない誰かだけが、君をマンガ家にする。

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